山梨県内の企業の広報活動について紹介する特別企画。
第三週目は、天然石・アクセサリ販売並びに観光施設運営の「株式会社タンザワ」様の広報活動についてお話を伺います。
株式会社タンザワ
代表取締役(社長)丹沢 大一 様
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広報を担当されるようになってからどのくらいになりますか。
丹沢
広報を担当するようになってからは10年くらい経ちました。
就任後で広報に対する取り組みで大きく変わった点などありますでしょうか。
丹沢
うちの会社は全国の観光地に店舗があります。そのため、10年ほど前までは観光ガイドブックなどの書籍の広告媒体を主に広報で利用していました。しかし、10年くらい前から外国人が増えてきたので、大きな流れとして本の媒体よりもネット媒体の広告を見て訪れる方が増えてきました。なので、我々もSNSに力を入れ始めたり、外国人向けに英語表記の広告を作ったりとシフトしていきました。伸びてる企業の方と広報に関するお話をしますと、どの企業さんもSNSに力を入れているのを感じます。会社の中でSNS専門の部署を立ち上げているところも多いですね。
SNSの効果はどのくらい実感されてますか。
丹沢
じわじわと少しづつお客様が増えているなというのを感じますが、すぐにやってすぐに効果が出るものではないので、直接的な効果を期待するのではなく、あくまで情報発信のツールとして、いかにお客さんに情報を提供しながらお客さんに何度も足を運んでもえるようにするかを考えながら運営することの方が大事だと思います。
甲州夢小路(http://koshuyumekouji.com)や富士大石ハナテラス(http://www.fujioishihanaterasu.com)などの施設を手掛けられていますが、それらの施設の広報についてはどのように行っていますか。
「山梨県内に観光客を呼び込んでいこう」という目標はあるのですが、「地元の人にも喜んでもらう」ということを大事にしたかったので、県外の観光客を対象としたもの以外に地元向けの広告を作ったり、テレビでの広報に力を入れました。
テレビの放送は、テレビ局に告知の依頼をかけたのですか。
丹沢
オープンした頃は放送局にこちらからお願いしてCMを流したりしましたが、段々とテレビ局側から「取材をさせてください」と依頼が来るようになりました。というのも、テレビ局が興味を持ち、取材をしたくなるような施設作りを念頭に置いて運営をしている結果だと思います。
甲州夢小路
プレスリリースなどでの働きかけはどの程度されたのでしょうか。
丹沢
実は今はプレスリリースは出していません。しかし、プレオープンの時にテレビ局や新聞社を呼んだのですが、その時に大手のテレビ局が大きく取り上げてくれたことで、それを見た他のメディアの方も取材に来てくれるような流れがありましたね。「お客様がゆっくり寛げる空間作り」を意識して雰囲気をどう作るか?ということに重点を置いて最初からPRしたことで、自ずと取材依頼が増えていく流れができたと思います。
例えば富士大石ハナテラスは「富士山が綺麗に見える場所」であることを前面に出したり、ハーブを観賞できるような環境作りだったり、季節の花を植えてそのことをアピールしておくと、その花の季節になると取材に来てくれたりします。あとは犬の散歩をするお客さんも多いので、そういったお客さんのニーズに応えたりしていると、犬の散歩雑誌とかが取材に来たりします。
富士大石ハナテラス
他にはどのような施策をとっていますか。
丹沢
それぞれ入ってもらっているテナントさんに協力してもらいながら地元ならではのものを作ってもらったり、来てもらった人たちに地元の資源の良さを再認識してもらえるような取り組みをしています。県外の方にも、施設の中で山梨県の名産や文化を取り入れていることが伝わるようにしています。
お話を聞く中で一番感じたのは話題作り、取材してもらいやすさ、来場客にとっての親しみやすさを全面的に出されてリピーターを増やしたり、評判が口コミで広がっていくようなことを意識した広報活動をされていることだと感じました。広報を行う上で心がけていることはありますか。
丹沢
うちの会社には「お客さんを楽しませる」と言う経営理念があります。単にモノを売ってお金儲けをしたりだとか、どの広告媒体に力をいれるのが良いかを重視したりと言ったことではなく、お客さんに楽しんでもらうためにどんなことをやっているかということを伝えることが一番だと思います。
本日は、ありがとうございました。